朝、起きたはいいが足が痛い・・昨日無理しすぎた模様。
なんとか這いつくばって職場にたどり着く。今日はデスクワークに集中して立ち仕事は先送り。


 昨日のライブについて、あちこちを見回ってみると裏では結構大変だったらしい。バナーを
貼り付けた割にはほとんどフォローできていなくて申し訳ない。
 以下はあちこちで得られた情報を元にかってに考察しているので、事実と違っている可能性が
大きいことを先に書いておく。


 まず、黄色のサイリュームを使うことに「ピンク原理主義」と自ら主張する輩が猛烈に
反対した。掲示板には恐喝とも受け取れるような書き込みまでされた。これに対し、企画の
首謀者である「がそ」氏は冷静に、かつ、信念を曲げずに行動した。黄色を振るのは
Little Wish一曲のみであることを繰り返し告知し、会場では一応の了解の下で1000本の
サイリュームとチラシを配った。持ち寄りもあっただろうが、1本100円としても10万もの
大金を小さないたずらのために支出するとは太っ腹である。
 その一方で賛同するサイトは100を超えた。ゆかりんのファンにはこういういたずらが
好きな人が多い証拠だろう。私もそうであるが(笑)
 まあ尤も私の場合は半年前のあの事件があったコンサートにも行っているだけに、
ゆかりんへのお詫びの気持ちも含まれていたかもしれない。


 主催者側も当然この企画を察知していた。半年前、横浜で行われたコンサートでファンが
会場の物品や建物の一部を破壊する行為があり、業界では田村ゆかりに対する信用が一気に
失われた。会場側でも横のつながりからそういった情報はすぐに広まり、ゆかりんがピンで
立つイベントはほぼ不可能になったという。これはアイドル声優としての生命を奪われたと
いってもいいかもしれない。そしてなによりも、本人が一番辛かっただろうと思われる。


 半年間、地道に仕事を続け、ようやくまわってきたコンサートの仕事。1回きりの単独とは
いえ、会場も大きく、これの成否が今後の田村ゆかりを左右しかねないことは間違いない。
スタッフも無事に終えることだけを目指して必死だったはずである。そのあたりのことは
公式FCの告知などからも見て取れる。もっと汚いことを言えば、これまで事務所と
コナミを中心としたスポンサーは田村ゆかりという商品に対して相当な投資を行っており、
これからどんどん回収していかねばならないこの時期に、イベントに出ることすら
ままならない状況というのは予想外だった。それだけに、Zepp東京などのオール
スタンディングや狭い客席の会場を避け、予算的に厳しくても座席の余裕がある東京国際
フォーラムを選択し、警備もいつも以上に厳しくしてトラブルを未然に防ぐことを
念頭においてプロデュースしたはずである。


 そこに突然降って沸いた「がそ」氏の「月の雫ぷろじぇくと」。スタッフは相当慌てたに
違いない。ピンク以外は許さないような強硬派のファンがいることは承知しており、もしも
会場で黄色サイリュームを配布している人たちともみ合いになったらイベントの開催も
危ぶまれてしまう。
 だが、賛同するサイトが増え、その中には大手のファンサイトも含まれるようになってきた
ことで状況は好転した。もしこの企画が成功すれば田村ゆかりは業界内での信用を取り戻した
上に本人にとっても何か得られるものがあるかもしれないと考え、主催者として無理に
やめさせるようなことはせず、サイリュームの配布についてもコール本などと同様に邪魔に
ならない程度なら許可するという形にした。


 偶然か意図的かわからないが、セットリストでLittle Wishがアンコール1曲目だった
というのは結果的にピンク強硬派に対しても配慮する形になった。もし前半に入っていたら
その後の曲でしばらく黄色とピンクが混在することになり、それが火種になる可能性が
あったからである。


 いろんな人のいろんな思惑が絡み合った今回のコンサートと企画は、ゆかりんが曲の途中で
見せた涙で決着がついてしまった。
 客席一面が黄色になったのを見て、後に強硬派の何人かが掲示板で敗北宣言を出した。
だが、勝ち負けではなく、成功か失敗しかないと思う。ゆかりんを驚かせることが出来た
という意味では大成功だった。ラストの曲で黄色からピンクに戻さずに振りつづける人が
多かったのは残念だが。


 ゆかりんも再びステージに戻ってこれたということとファンの結束力を目の当たりにして、
つい涙腺が緩んでしまったのだろう。15分ほど押していたにもかかわらず、アンコールの
MCで「メロメロ〜ン」といつもより多めにステッキを振ってはしゃいでいたのも
相当機嫌が良かったからかもしれない。
 スタッフも、横浜での一件から抱いていたファンに対する不信感を多少は払拭できたのでは
ないかと思う。今のところ大きなトラブルがあったという情報は入ってこないし、公演中の
迷惑行為も私が見た範囲ではまったく無かった。半年前より客層が少しは大人になったような
雰囲気もあった。


 次回は来年、アルバムを引っさげてのツアーになると思うが、今回のようなアーティスト
(主催者側)とファンの信頼関係が続いていって欲しいと望んでいる。