W-ZERO3って、冷静に一晩考えると、PDAとして使うにはこのままでは拡張性が弱すぎる。
昔、ドコモがカシオペアシグマリオンなどを出していた頃は、大抵CFかPCカードスロットを
装備していた。ソフトウェア的に他キャリアの通信カードが挿せないようにしていたが、
それを回避するソフトが出回ったせいで、せっかくドコモユーザー向けに安価に
提供されたPDAが他キャリアで使われる結果となり、ドコモはPDAを作るのをやめてしまった。
久々に登場したM1000は、海外の端末がベースとなっていることもあってminiSDではなく
TransFlashだし、USBホスト機能も付いていない。それでも、bluetooth
削らなかったおかげでGPSユニットなどが繋がる。誰かがモジュールを作れば
通信ユニットも繋がるだろう。


 そう考えるとW-ZERO3はハード的に極端な縛り方をしている。
W-SIMという、単独キャリアでしか使えない規格によって、このスロットからの
他キャリアでの通信は今のところ不可能である。あのデカさは、CFを排除するための
言い訳にもなるだろう。bluetoothも付いていない。つまり、あのデカい端末を
耳に当てて「モシモシ」とやらねばならない。M1000でさえbluetoothヘッドセットが
あるからまともに電話できるのである。bluetoothをつけると、そこから
他キャリアを使った通信が出来てしまうからなのだろう。その割には無線LAN
付いている。しかも提携先がNTT Com.である。ここはM1000ベースのソリューションも
提供している。明らかにM1000を意識した戦略である。ある意味嫌がらせ。


 唯一期待できそうなのがUSB端子である。もしUSBホスト機能が搭載されていれば、
FOMAだろうがmovaだろうがボーダだろうが、何でも繋がってしまう。
CF-USBアダプタ経由で@FreeDもいけるかもしれない。


 既にリナザウを2台常用しているので、W-ZERO3を慌てて買う必要性をほとんど感じない。
インセ有りでも5万弱というのは高すぎる。機能を考えれば3万前後が妥当だろう。
ただ、あまり安くするとザウルスの販売にも影響が出てくる。この価格にしたということは、
ザウルスのラインも継続するという意思表示ではないだろうか。


 それと、どうも旧DDI-P信者は端末に「○○ぽん」と名づけたがるようだが、
あれはそろそろ時代遅れである。子供っぽくて格好も悪い。
普通に「ゼロサン」とでも呼べばいいのである。