あちこちでM1000の評価を目にするようになった。ほとんどPDAみたいな機能を持つ
i-mode携帯ばかり発売される中で、久しぶりにi-mode非搭載携帯である。
少々高くともアレゲな人たちが手を出すのも無理は無い。
 高いとはいっても、実勢価格5万円前後である。bluetooth無線LANが搭載された
PDAが3万前後で売られていることを考えると、差額はFOMAの通信モジュール分と
思えば妥当な線である。また、人によっては3万程度で入手しているようなので、
それなら超お買い得だろう。
 また、PDAとしての役目を終えた後もFOMA-bluetoothモデムとして利用可能である。
(ちょっと受信感度が悪いという指摘もあるが)
 現状でシリアルのプロファイルを持つbluetooth搭載FOMA端末はM1000F900iT
しかないが、F900iTの評価もあまり良くない上に、2世代前の端末(RF的には
M1000とどっこいどっこい)で、GSMも持っていない。もちろん、タッチパネルだったり
とかこれはこれで面白い端末なのだが。プレイヤーの出力をbluetoothに飛ばせない
とかちょっと作りこみが甘い点があるので、M1000F900iTのどちらにFOMAカードを
挿しておくかと言われればM1000だろう。まあもっとも私の場合は別番号でSH900iSを
持っているせいもあるが。


 M1000の悪評のほとんどが、i-modeに慣れ親しんだせいで非i-modeの環境に
耐えられないことが根幹にあるように見える。たとえばPUSH型のメールが
docomo.ne.jpではなくmopera.netしか使えない(一般ユーザーのみ)ということや、
クローズされたi-modeサイトは見れない、パケ放題が使えないといった不満、
操作方法の違いなどである。


 そもそもこれは「ビジネスFOMA」と銘打って販売されている端末である。
おちゃらけi-modeユーザーが使いこなせるような代物ではないし、そういった
層をターゲットにもしていない。
 最低条件として、ドメイン管理下のサーバーを持っていてメールサーバーの
設定を自由に変更できたり、M1000に載せるアプリケーションを自社開発して
業務と連携を図ったりすることができなければ、単なるおもちゃ以下にしかならない。